第22話 ALT
高校時代の話。通っていた学校にALT (外国語指導助手)が来るようになった。複数名配置されたため自分のクラス以外のALT は名前も顔をよくわからない。 ALTの配置があった日、別のクラスのALTと廊下ですれ違った。一緒にいた同級生に、「今の先生、ジョン、ぽくない?」と、ふと頭をよぎった名前を口に出してみた。 「え?なんで知ってるの?」後ろから声が掛かった。隣のクラスの生徒だ。なんとなく…と、しどろもどろに答えると、「よくありそうな名前だけども…よく分かったねー」 彼は感心した顔で自分のクラスに入っていった。